単板式液晶プロジェクタ用17cmTFTカラー液晶ディスプレイの発売について
報道関係各位
1994年12月20日
日本電気株式会社
NECはこのたび、単板式液晶プロジェクタ搭載用の17cm(6.5型)アモルファスシリコンTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)カラー液晶ディスプレイ モジュールを製品化し、「NL6448CC20-04」の名称で平成7年4月からサンプル出荷を開始することにいたしました。
新製品は、
- 640×480画素を有する単板式アモルファスシリコンTFTカラー液晶としては業界で最小サイズを実現していること
- 3板式プロジェクタに比べて内部の光学系を簡素化できることから、液晶プロジェクタの小型化・軽量化に貢献できること
- 大光量の入射光により生じる偏光板の温度上昇を抑制する構造を採用していること
- 垂直/水平走査とも走査方向を任意に設定できるため、フロント型、リア型、床置き型、および天吊り型いずれの方式のプロジェクタにも対応できること
などが主な特長となっております。
新製品のサンプル価格は、一台12万円となっており、生産規模は、平成7年6月以降、月産2千台を予定しております。
NECは、かねてから直視型の大画面TFTアクティブマトリクス方式のカラー液晶ディスプレイを製品化し、ラップトップ型パソコン、ノート型パソコン、エンジニアリングワークステーション(EWS)などのOA機器分野から好評を得ております。最近、パソコンの画面あるいはテレビの映像信号を大型スクリーンに投影するプレゼンテーション用 液晶プロジェクタ市場が立ち上がりつつあります。しかしながら、光の三原色それぞれの光学系を必要とする3板式はプロジェクタが大きくなるため、プロジェクタの小型化が可能な単板式を実現できる製品が求められております。新製品は、このようなニーズに応えて製品化されたものであります。
新製品の主な特長は次の通りとなっております。
- 液晶プロジェクタの小型化に貢献
カラーフィルタを内蔵しているため、液晶プロジェクタを構成するのに従来は3枚必要であった液晶ディスプレイを1枚に削減できる。従って、複雑な光学系が不要となり、液晶プロジェクタの小型化に貢献できる。 - 偏光板の過熱を防ぐ構造を採用
偏光板の温度上昇を抑える構造を採用しているため、3板式プロジェクタに比べて入射光の光量が大きい単板式プロジェクタ用として適している。 - 走査方向を任意に設定可能
垂直走査/水平走査とも順方向走査/逆方向走査を任意に設定できるため、フロント型、リア型、床置き型、および天吊り型いずれの方式のプロジェクタにも組み込むことができる。
NECでは、従来直視型製品を主体にカラー液晶ディスプレイモジュールを販売してまいりましたが、さらに広範な市場ニーズに対応するため、今回新たにプロジェクタ用の製品をラインアップに加え、一層の販売拡大を図るものであります。
なお、新製品の主な仕様については別紙をご参照下さい。
以 上
プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。