業界最高水準の高輝度を実現した21.3型医療用液晶ディスプレイモジュール2機種を発売
2005年4月15日
NEC液晶テクノロジー株式会社
対角54cm(21.3型)アモルファスシリコンカラーTFT
液晶ディスプレイモジュール「NL160120 AM27-06/06A」「NL160120 AC27-05」
NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:奥野和雄、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、医療用途向けに、UXGA(1600×1200ドット)表示対応、対角54cm(21.3型)アモルファスシリコンカラーTFT(薄膜トランジスタ)液晶ディスプレイモジュール「NL160120 AC27-05」および、同モノクロTFT液晶ディスプレイモジュール「NL160120 AM27-06/06A」の2機種を製品化し、本日から販売活動を開始します。
新製品は、ともに独自のSA-SFT技術と直下型高出力バックライトシステムを組み合わせたもので、カラーモデル「NL160120AC27-05」は450cd/m2、モノクロモデル「NL160120AM27-06/06A」は1800cd/m2と、いずれもUXGAクラスの高精彩モデルとしては業界最高水準の高輝度を実現しています。
なお、新製品のサンプル価格と出荷開始時期は以下の通りです。
製品名 | サンプル価格 | 出荷開始時期 |
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NL160120AC27-05 | 250,000円 | 平成17年4月20日 |
NL160120AM27-06/06A | 250,000円 | 平成17年4月20日 |
新製品の主な特長は以下の通りです。
- (1) 21.3型UXGA対応高輝度カラー液晶モジュール
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- a. 業界最高水準の高輝度
高透過率を実現する当社独自のSA-SFT技術と直下型高出力バックライトシステムを組み合わせ、UXGA以上の高解像度表示が可能なカラー液晶モジュールとしては業界最高水準となる450cd/m2の高輝度により、従来、輝度不足のためモノクロ液晶が主に用いられていた読影診断をカラー液晶でも実現可能に。これにより、高輝度グレースケール表示を必要とする本格的な読影診断用途と、カラー画像や動画像、テキストといった様々な医療情報の表示を行うPACS(注1)ビューワ用途の2つの異なる用途を1台で兼用可能。 - b. 高い色再現能力
モジュール内部にカスタマイズ可能なRGB各色10ビットのルックアップテーブルを搭載し、10億6433万色の色分解能を実現。この中から最適な 1677万色を抽出して表示でき、元データを忠実に再現可能。 - c. 優れた視野角特性
画像診断用途で必須とされているIPS(注2)方式をベースに、独自技術を加えたSA-SFT技術を採用し、水平・垂直方向とも170度の広視野角を実現。また、見る角度の違いによる色調や色相、コントラストの変化も抑制。これにより、複数の表示装置を並べて使用する際も、均一で正確な画面表示を保持。
- a. 業界最高水準の高輝度
- (2) 21.3型UXGA対応高輝度モノクロ液晶モジュール
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- a. 業界最高水準の高輝度
高透過率を実現する当社独自のSA-SFT技術と直下型高出力バックライトシステムとの組み合わせにより、UXGA以上の高解像度表示が可能なモノクロ液晶モジュールとしてはクラス最高、かつ、シャウカステン(注3)上でのX線フィルム読影時を凌ぐ1800cd/m2の高輝度を実現。通常使用時に輝度を絞って使用することで、長期間安定した輝度を保つことも可能。 - b. 高い階調特性
各ピクセルは3つのサブピクセルで構成され、1サブピクセルあたり256階調表現が可能。また、モジュール内部にカスタマイズ可能な10ビットのルックアップテーブルを内蔵。これらにより、1ピクセルあたり3061階調中、最適な766階調を抽出して表示し、階調飛びや階調つぶれを抑えた、滑らかで正確なグレースケール表示を提供。 - c. 優れた視野角特性
画像診断用途では必須とされているIPS方式をベースに、独自技術を加えたSA-SFT技術を採用し、水平・垂直方向とも170度の広視野角を実現。また、見る角度の違いによるガンマ特性の変化も抑制。これにより、複数の表示装置を並べて使用する際にも、均一で正確な画面表示を保持。
- a. 業界最高水準の高輝度
近年、医療現場において、液晶表示装置の普及が急速に進展しています。こうした中、高い画像再現性と優れた視野角特性を有するSFT技術を搭載した当社の液晶モジュールは、医療現場において高い評価を受け、国内外の医療機器メーカによって幅広く採用されています。
医療現場における液晶表示装置へのニーズは、こうした普及の進展を背景に、さらに高度なものとなっており、このたび発売するカラーモデルは1台の表示装置で画像診断用途とPACSビューワ用途を兼用したいというニーズに、また、モノクロモデルは長期間にわたって安定した表示品質を保持したいというニーズに、それぞれ応えるものです。
NEC液晶テクノロジーは、今後もさらに医療用液晶モジュールの開発・製品化に注力し、医療現場におけるデジタル化の進展に貢献していきます。
なお、本製品は4月20日~22日に東京ビッグサイト(東京都・江東区)で開催される「第1回Display2005(国際プラットパネルディスプレイ展)」に出展します。
新製品の仕様は、別紙をご参照ください。
以 上
(注1)PACS(Picture Archiving and Communication System)
各種画像診断装置で得られる画像や所見情報などをデジタルデータとして保管、通信、表示、読影できるシステム。
(注2)IPS(In-Plane Switching)
液晶表示装置の方式の一つで、水平方向に電圧をかけることによって液晶分子を制御するもの。液晶分子は常に水平に並んだ状態で、前面から見た液晶の大きさはどの階調でも変わらないため、視野角特性にすぐれ、見る角度が変わっても輝度・コントラストや色相・色調の変化が起こりにくい。
(注3)X線写真などのフィルムを読影診断する際に使用される光源板。
プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。