ハイエンドモニタに適した大画面ＴＦＴカラー液晶ディスプレイの発売について

　1999年04月13日
日本電気株式会社

NECはこのたび、グラフィックデザイン、ワークステーション、DTP（Desk Top Publishing）、医療機器などのCRT互換汎用ハイエンドモニタのディスプレイに適した、アナログインタフェース・フルカラー表示の54cm（21.3型）超高精細・超広視野角のアモルファスシリコンTFT（Thin Film Transistor；薄膜トランジスタ）カラー液晶ディスプレイ「NL160120AC27-01A」を製品化し、本年9月からサンプル出荷を開始いたします。

新製品は、NECのモニタ用大型・高精細TFTカラー液晶ディスプレイラインアップの最上位機種となるものであり、

1. CRTの23～24型に相当する画面対角サイズ54cm（21.3型）の大型画面を有していること
2. 1600ｘ1200画素の大容量で超高精細表示が可能であること
3. 独自のアナログ信号処理方式によりフルカラー同時表示が可能であること
4. 多様な入力信号を自動判別し、表示画素数に応じた表示制御用ドットクロック信号発生する「CRT互換インタフェースボード」を内蔵していること
5. 上下、左右170゜の超広視野角を実現していること
6. ハイエンド液晶モニタ用ディスプレイとして、すでに多方面で好評を得ている51cm（20.1型）「NL128102AC31-01」と外形並びに取り付け穴位置、さらに取り付け穴と表示画面中心との相対位置関係に互換性を持たせた設計により、既存筐体を利用したアップグレードが容易となっていること

などが大きな特長となっております。

新製品のサンプル価格は、98万円となっており、量産開始は本年10月から、量産規模は月産1000台を予定しております。

環境保全型製品を求める世界的な社会潮流の中で、省スペース、省エネルギー性能に優れ、人の眼にも優しい表示の可能なTFTカラー液晶ディスプレイのモニタへの応用が期待されております。すでにCRTモニタとのプラグ互換性を持つ汎用の単体液晶モニタ、モニタ一体型パソコンに加えて液晶モニタをバンドルした省スペースデスクトップパソコンなどの形態で、14～15型クラスの製品が急速に普及し始めております。

さらに、ワークステーション、グラフィックデザイン、DTP、医療機器などのプロフェッショナルユーザ向けハイエンドモニタ用ディスプレイでは、スキャナ等入力機器での色信号の多ビット処理化、空間データの大容量化の流れにも対応するため、50cmクラスの大画面、SXGA、UXGAクラスの大容量でフルカラー表示が可能な製品が求められております。新製品は、このようなニーズに応えるため製品化されたものであり、独自のアナログ信号処理方式による表示最小単位でのフルカラー、超広視野角などの高度な表示性能に加え、マルチスキャン・画面拡大、オンスクリーン表示、ディジタル制御対応などの機能を実現したものであります。具体的な応用例として、昨今急速に普及しているメガビットクラスのディジタルカメラで撮影した写真の編集などでは、画素単位でのフルカラー表示による克明な表現力が威力を発揮いたします。

NECはかねてから汎用液晶モニタ用大型・大表示容量のTFTカラー液晶ディスプレイモジュールのラインナップ充実に努めて参りました。CRTモニタ用の汎用アナログRGB出力をそのままの形で活かし、液晶分子まで駆動する独自の信号処理方式により、A/D変換などによる量子化誤差を排除した色・空間の高度な表現力を高く評価していただいておりますが、今回の新製品の追加により14.1型と15型のXGA、15.4型、18.1型、20.1型のSXGAとともに、さらに広範囲の応用分野にご利用いただけるものとなりました。なお、14.1型と15型のXGAにはモニタ一体型のデスクトップパソコン等への応用に適したディジタル信号入力方式の製品も用意しており、ユーザーニーズにきめ細かく対応できるようになっております。

なお、新製品の主な仕様は別紙をご参照下さい。

以 上

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