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大画面化・高輝度化を図った31cmTFTカラー液晶ディスプレイの製品化

報道関係各位
1994年9月20日
日本電気株式会社

NECはこのたび、表示画面を大型化するとともに大幅な高輝度化を実現した31cm(12.1型)TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)カラー液晶ディスプレイを製品化し、「NL10276AC24-01」の名称で、平成7年2月からサンプル出荷を開始することにいたしました。

新製品は、デスクトップ、あるいはラップトップのパソコン、ワークステーションの省エネルギー、省スペースモニタなどに適したTFT液晶ディスプレイで、

などが主な特長となっております。

新製品のサンプル価格は、一台45万円となっており、生産規模としては、平成7年4月以降、月産5千台を予定しております。

NECではかねてから、大画面TFTアクティブマトリクス方式のカラー液晶ディスプレイを製品化し、ラップトップ型パソコン、ノート型パソコン、 エンジニアリングワークステーション(EWS)などのOA用機器分野から好評を得ております。最近、米国の「Energy Star Computers Program」(注2)に代表される消費電力の低減を求める動きやウィンドウズの普及などに対応するため、大型画面サイズで省スペースかつ省エネルギー指向の低消費電力製品が、CRTモニタに代わり得るものとして必要との声が市場から高まっております。

NECは、31cmの大型画面サイズと外形寸法の小型スリム化、軽量化、CRTに匹敵する高輝度と低消費電力化など相反する要求特性との両立をはかるため、フラットTCPなど液晶パネル周辺の高密度実装技術、エッジライト型の高効率で薄型、軽量のバックライト系など新技術開発により、新製品を製品化したものであります。

新製品の主な特長は次の通りとなっております。

  1. 31cm型で高精細表示を実現
    245.76mm×184.32mm(対角サイズ31cm、12.1型)の大型表示画面に水平1,024×垂直768という大容量画素を集積している。また、0.24mmという微細な画素ピッチを採用しているため、高精細表示ができる。
  2. CRTに匹敵する高輝度を低消費電力で実現
    バックライトの光学系の改良、およびインバータの高効率化などによりCRTに匹敵する200cd/平方メートルの輝度を実現しながら消費電力を15.6W(インバータ効率を含む)に抑えている。
  3. 小型・軽量
    外枠寸法が310.0mm×235.0mmで厚さ20.0mmとコンパクトにまとまっており、さらに、インバータを含めた全重量が1,300グラムとこのクラスでは最軽量となっている。

NECでは、新製品をOA用大型TFTカラー液晶ディスプレイ市場として既に確立したノート型パソコン市場に加え、CRTの置き換えに最適なモニタ用の新市場を拓く新製品として考えており、高生産性を念頭においた設計、供給体制を整えてまいります。

なお、新製品の主な仕様は別紙をご参照下さい。

以 上

(注1)インバータ内蔵のため、インバータ効率まで考慮に入れた値です。

(注2)Energy Star Computers Program: 米国環境保護局が進めているコンピュータ機器の消費電力の低減を図る政策。1993年10月以降、米国政府の関係機関が購入する機器は、この規格を満たすことが義務付けられている。

プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。