テクスチャ感とクリック感を提示可能な触覚ディスプレイを新たに開発

報道関係各位
2018年5月9日
Tianma Japan株式会社

 

天馬グループは2種類の提示方法を用いた触覚提示技術を新たに開発し、これを適用した液晶ディスプレイモジュールを試作しました。

このたびの試作品では、ディスプレイに表示される画像(写真の例ではボタン)の領域をなぞると指先にざらざらとした「テクスチャ感」を得ることができ、さらに画像の領域を押下するとボタンを押したような「クリック感」が得られます。このためユーザは画面を注視することなく、ボタンを探す、押す、操作確定を認識するという一連の作業を行うことが可能となります。

当社が独自に開発した触覚ディスプレイは、透明基板上の縦方向と横方向に配列した電極のうち、表示された画像の領域に対応する電極に周波数の異なる電圧を与え、電極の交点に生じる周波数の差分に対応した静電気力を利用してテクスチャ感を表現します。さらに、押下力に応じてディスプレイの表面を機械的に振動させることで、あたかも押しボタンスイッチを押下操作したようなクリック感を提示します。この異なる触覚効果を複合したマルチモーダルな触覚提示技術を開発することで、より作業性が高く臨場感のあるユーザインタフェースを実現しました。

当社ではこのテクスチャ感とクリック感が提示可能な触覚ディスプレイを、より直観的で操作が容易な車載ディスプレイや産業用機器、あるいは視覚障がい者にとっても快適な操作が可能なユニバーサルデザインのディスプレイ機器など、幅広く展開することを視野に入れ、更なる技術開発を進めていきます。

なお、当社はこのたびの開発品を、5月22日から24日にアメリカ・ロサンゼルスで開催される「SID Display Week 2018」の展示会（#1005）に出展します。また静電容量式タッチパネルにテクスチャ感を提示する技術を同シンポジウム(論文番号83.3)で講演します。

 

以 上

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