水素ガスセンサの実用化実験について
報道関係各位
2016年9月9日
NLTテクノロジー株式会社
NLTテクノロジーと秋田県産業技術センター(AIT)は、磁性積層膜における磁気光学キャビティ効果を利用した水素ガスセンサの開発を行っています。このたび、磁性積層膜による水素ガスの検知実験を行い、磁気光学キャビティ効果の水素ガスセンサへの応用について検討しました。
磁性をもつ物質に直線偏光を入射すると、反射光は楕円偏光となり入射光の偏光方向に対する回転(Kerr回転角)が発生します。今回、「水素反応層/磁気光学干渉層/金属反射層」積層膜による構成を用い、水素反応層の水素化による光学物性の変化を、Kerr回転角の変化として検出を試みました。その結果、空気中のKerr回転角から「窒素+4%水素」状態において約3度のKerr回転角変化をリアルタイムで確認することができました。
この検知方法では、水素ガスを検知する素子に電圧を印加する必要がないため、高い防爆性を有するセンサが実現可能です。
近年、化石燃料代替エネルギーとして水素エネルギーが注目されていますが、水素エネルギーの普及には安全性の確立が不可欠であり、ガスセンサは重要な役割を担っています。NLTテクノロジーでは、水素ガスセンサの3~5年後の実用化を目指し、研究を続けて参ります。
なお、このたびの研究成果は、下記の学会ならびに展示会のAITブースにて発表されます。
9月13日(火)~16日(金) |
応用物理学会(新潟県・朱鷺メッセ) |
9月14日(水)~16日(金) |
MEMSセンシング&ネットワークシステム展 (神奈川県・パシフィコ横浜) |
11月8日(火)~11日(金) |
マイクロプロセス・ナノテクノロジー国際会議(京都府・ANAクラウンプラザホテル京都) |
関連リンク
秋田県産業技術センター http://www.rdc.pref.akita.jp/
以 上
プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。