放送・映像制作分野をはじめとするハイエンド分野向け15.3型ワイド液晶ディスプレイモジュールを発売
報道関係各位
2009年5月27日
日本電気株式会社
NEC液晶テクノロジー株式会社
NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:上野 敏彦、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、放送・映像制作分野をはじめとするハイエンド分野向けに、色再現性や視野角特性に優れた、対角39cm(15.3型)、WXGA(1,280×768ピクセル)対応アモルファスシリコンTFTカラー液晶ディスプレイモジュール「NL12876BC26-28」を新たに製品化し、本日より販売活動を開始します。本製品のサンプル価格は7万円で、本日よりサンプル出荷を開始、今後1年間で2万台の出荷を見込んでいます。
新製品は、水平電界方式(In-Plane Switching mode、注1)に基づく当社独自の高画質化技術であるUA-SFT(注2)技術の採用をはじめ、パネル設計の最適化を図ることにより、放送や映像制作分野で求められる高い表示品質を実現するものです。
新製品の主な特長は、以下の通りです。
- ワイドフォーマットに対応
ハイビジョン規格と親和性の高い1,280×768ピクセルのワイドフォーマットに対応。 - 高い画像再現性
パネル透過率の向上により、330cd/㎡の高輝度を確保しながら、放送や映像制作における映像確認用途に必須とされるNTSC比72%の色再現領域をカバー。
また、黒表示時のパネル遮蔽率を高めることにより、1000:1の高コントラストを実現。高品位な「黒」の表示を再現。 - 超広視野角
水平・垂直方向とも176度の超広視野角を実現するとともに、見る角度の変化に伴う画面表示の色調変化を抑制。複数の画面を並べて見たり、設置場所の制限で画面を斜めから見ることが必要な場合でも、正確な色表示が可能。
放送や映像制作のスタジオや編集室には、複数のカメラや複数のVTRから出力される映像情報を表示するために、ピクチャーモニタと呼ばれる中型のモニタが多数使用され、これらのピクチャーモニタに表示された映像情報を確認しながら、カメラの切り換えや映像の合成・編集といった作業が行われています。
2003年7月にUA-SFT技術採用モデルの第一弾として製品化した8.4型カラーTFT液晶ディスプレイモジュール「NL10276BC16-01」をはじめ、当社の液晶ディスプレイモジュールは、その表示品質が高く評価され、ピクチャーモニタ用の表示デバイスとして採用されています。
こうした中、近年、放送・映像制作の現場におけるハイビジョンカメラやハイビジョン編集設備の導入が進み、放送番組や映像作品におけるハイビジョン・ワイド比率が高まったことに伴い、ピクチャーモニタのワイドフォーマット対応へのニーズが高まっていました。このたびの新製品はこうしたニーズに応え、製品化するものです。
NEC液晶テクノロジーは、このたびの新製品を放送・映像製作分野をはじめ、高度な表示性能が求められる様々な産業分野へ幅広く展開していきます。また、今後も引き続き、さまざまな産業分野からのニーズに応え、それぞれの分野の様々な用途に最適な液晶ディスプレイモジュールの開発・製品化を進めていきます。
当社はこのたびの新製品を5月31日~6月5日にヘンリー B.ゴメス コンベンションセンター(北米・テキサス州サンアントニオ)で開催される「SID2009」のExhibition(6月2日~4日)に出展します。
新製品の仕様は、別紙をご参照下さい。
注1:In-Plane Switching mode:広視野角技術の一つで、液晶分子のスイッチングをガラス基板と平行な平面で行う方式。
注2:UA-SFT(Ultra-Advanced SFT):斜めから画面を見ても輝度や色合いが変化しにくいSFT技術において、高い透過率を実現しつつ、輝度を犠牲にすることなくNTSC比70%を超える広色度域を実現、明るく鮮やかな色再現が可能な技術。
以 上
プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。