反射特性を大幅に向上した3.5型液晶ディスプレイモジュールを発売
~室内照明環境下でもバックライト非点灯状態で表示確認が可能~
報道関係各位
2009年4月14日
日本電気株式会社
NEC液晶テクノロジー株式会社
NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:上野 敏彦、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、業務用ハンディターミナルやPDA、PND(注1)といった各種小型機器向け表示デバイスとして、反射特性を大幅に強化した対角8.9cm(3.5型)、QVGA(240×320ピクセル)表示対応の半透過型TFT(薄膜トランジスタ)カラー液晶ディスプレイモジュール「NL2432HC22-45A」を製品化し、本日より販売活動を開始します。
新製品は、半透過液晶ディスプレイ技術をベースとする当社独自のSR-NLT(Super-Reflective Natural Light TFT)技術を採用するとともに、液晶パネル設計の最適化を図ることよって、反射率16%、反射時コントラスト比20:1の高い反射表示特性を実現しています。また、反射光を広範囲に拡散させることによって、反射時の視野角特性も大幅に改善しています。これらにより、日中の屋外のような強外光環境で高い視認性を実現するとともに、一般的な室内照明下においても、バックライトを点灯しない状態で表示情報を読み取ることを可能にし、本製品を表示デバイスとして組込む機器の大幅な低消費電力化に貢献します。
新製品のサンプル価格は8,000円で、本日よりサンプル出荷を開始、今後1年間で30万台の出荷を見込んでいます。
近年のユビキタス情報社会の進展に伴って、さまざまなポータブル情報機器が登場しており、これらの表示デバイスとして採用される液晶ディスプレイモジュールに対するニーズは、さらなる多様化・高度化が進んでいます。中でも、産業用のハンディターミナルに採用される液晶ディスプレイモジュールに対しては、表示情報を瞬時に読み取ることを可能にする視認性の高さと同時に、長時間のバッテリ駆動を実現するための低消費電力が求められています。
一般的に、こうしたポータブル情報機器には、透過型液晶ディスプレイモジュール(注2)、あるいは、半透過型液晶ディスプレイモジュール(注3)が採用されていますが、いずれも、液晶ディスプレイモジュールの総消費電力のうち、7割以上、多いものでは9割以上をバックライトシステムが占めています。
このたびの新製品は、ポータブル情報機器の消費電力に大きな影響を及ぼすバックライトの利用を最小限に抑えることを可能にし、低消費電力化に貢献するものです。
NEC液晶テクノロジーは今後、小型液晶ディスプレイモジュールの分野でも、産業用途向けを中心に、付加価値の高い製品の提案を行い、ユビキタス情報社会の発展に貢献していきます。
新製品の仕様は、別紙をご参照下さい。
・「NL2432HC22-45A」の主な仕様 <別紙>
以 上
注1: Personal Navigation Deviceの略。ハンディタイプのGPS端末。
注2: 紫外線(10~400nm)の中でも約300~400nmと波長が長く、可視光線の領域に近いもの。
注3: バックライトを光源とする「透過型液晶ディスプレイモジュール」と周辺光を光源とする「反射型液晶ディスプレイモジュール」の特長を併せ持つ液晶ディスプレイモジュール
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その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。