フルハイビジョン表示に対応した22.5型カラー液晶ディスプレイモジュールを発売
報道関係各位
2008年4月11日
日本電気株式会社
NEC液晶テクノロジー株式会社
NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:上野 敏彦、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、放送局や映像製作スタジオでの映像確認用モニタに適した、対角57cm(22.5型)、WUXGA(1920×1200ピクセル)表示対応のアモルファスシリコンTFT(薄膜トランジスタ)カラー液晶ディスプレイモジュール「NL192120AC25-02」を製品化し、本日より販売活動を開始します。
新製品は、フルハイビジョン規格の解像度(1920×1080)への対応、460cd/㎡の高輝度とNTSC比97%の超広色度域の両立による高い色再現性の実現、倍速駆動のサポートによる本液晶ディスプレイモジュールを搭載する装置の動画表示性能向上への貢献など、映像確認用モニタ用途に適したすぐれた表示性能を有しています。
新製品のサンプル価格は500,000円で、2008年7月下旬よりサンプル出荷を開始、今後1年間で1万台の出荷を見込んでいます。
新製品の主な特長は以下の通りです。
- すぐれた色再現性
高い透過率を誇る当社独自の高画質技術「UA-SFT技術」の適用により、460cd/㎡の高輝度とNTSC比97%の超広色度域を両立。さらに、10bitソースドライバICの採用により、RGB各色の入出力を1024階調で制御することを可能にし、1ピクセルあたり10億色の表示を実現。放送分野における標準規格であるEBU(European Broadcasting Union)規格の色再現領域を上回る広大な色空間と、これを活かした正確で滑らかな色再現を可能にしている。 - 動画表示への適応
液晶パネル設計の最適化をはかり、12msの高速応答を実現。さらに、120Hzの倍速駆動のサポートにより、本液晶ディスプレイモジュールを搭載する表示装置側で、黒挿入やフレーム補間などの技術を用いて動画表示性能の向上を図ることが可能に。 - 広い視野角特性
UA-SFT技術の採用により、水平・垂直とも176度の広視野角と、見る角度の変化に伴う画面表示の色調変化の抑制を実現。複数の画面を並べて見たり、設置場所の制限で画面を斜めから見たりする必要がある場合でも、正確な色表示を実現。
放送局や映像製作スタジオで使用される映像確認用モニタは、対象となる映像の色彩や解像度等の信号情報が正常であるかどうかの確認を目的としています。このため、映像確認用モニタに採用される表示デバイスには、オリジナルの映像信号が持つ情報を、画面上に忠実に再現することが求められています。従来、こうした用途における表示デバイスには、長い間CRTが使用されてきましたが、近年、一般家庭用に液晶ディスプレイTVの普及が急速に進んでいること、さらにCRTの生産終了が相次いでいることなどから、映像確認用途に耐えうる液晶ディスプレイデバイスを求める声が高まっていました。このたびの新製品は、UA-SFT技術をはじめとするさまざまな最新技術の導入により、従来のCRTを凌ぐ色再現を可能にするとともに、液晶ディスプレイの課題であった動画表示特性を大幅に改善することによって、こうしたニーズに応えるものです。
NEC液晶ディスプレイは今後も、放送・映像製作をはじめとするプロフェッショナル分野のニーズを満たす、高度な画像再現性を追求した製品の開発に取り組んでいきます。
なお、NEC液晶テクノロジーは本製品と同時に、UA-SFT技術の採用によりコントラスト性能の向上を図った19.0型アモルファスシリコンTFTカラー液晶ディスプレイモジュール「NL128102BC29-10」の販売を開始します。新製品のサンプル価格は10万円で、出荷開始時期は7月上旬、今後1年間で6万台の販売を見込んでいます。
当社はこのたびの新製品2機種を、4月16日~18日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「Display 2008」、および5月18日~23日にロサンゼルスコンベンションセンター(米国カリフォルニア州ロサンゼルス)で開催される「SID 2008」の「Exhibition(20日~22日)」に出展します。
新製品の仕様は、別紙をご参照下さい。
・「NL192120AC25-02」の主な仕様 <別紙 1>
・「NL128102BC29-10」の主な仕様 <別紙 2>
以 上
プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。