次世代携帯情報端末向け半透過型TFTカラー液晶ディスプレイモジュールのラインナップを強化
報道関係各位
2006年10月12日
日本電気株式会社
NEC液晶テクノロジー株式会社
NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:奥野 和雄、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、携帯情報端末(PDA)や携帯型GPS端末といった各種ポータブル機器用の表示デバイスとして、様々な外光環境で常に高い視認性を提供できるアモルファスシリコンカラーTFT(薄膜トランジスタ)液晶ディスプレイモジュール2機種を製品化し、本日から販売活動を開始します。
新製品は、対角8.9cm(3.5型)の「NL2432HC22-41B」と対角6.8cm(2.7型)の「NL2432HC17-04B」で、いずれもQVGA(240×320ドット)表示に対応しています。当社独自のSR-NLT(Super-Reflective Natural Light TFT)技術をベースに、長年培ってきた適応設計技術を加え、光学設計を最適化することにより、「NL2432HC22-41B」は半透過型の液晶ディスプレイモジュールとして業界最高水準となる200cd/m2の高輝度と15%の高反射率とを両立し、「NL2432HC17-04B」はクラス最高水準となる35%の反射率を実現しています。両機種ともタッチパネルを標準装備し、タイミングコントローラ、DC/DCコンバータを搭載していることにより、本製品を搭載する機器の設計の容易化、開発期間の短縮に貢献することができます。
新製品のサンプル価格と出荷開始時期、および今後1年間の販売目標台数はそれぞれ以下の通りです。
製品名 | サンプル価格 | 出荷開始時期 | 販売目標台数 |
---|---|---|---|
NL2432HC22-41B(3.5型) | 16,000円 | 平成18年12月下旬 | 70万台 |
NL2432HC17-04B(2.7型) | 9,000円 | 平成18年12月下旬 | 70万台 |
各新製品の主な特長は以下の通りです。
- 対角8.9cm(3.5型)「NL2432HC22-41B」
SR-NLT技術をベースに最適化をはかり、15%の高反射率を維持しながら、タッチパネル搭載した半透過型液晶ディスプレイモジュールとしては業界最高水準となる200cd/m2の高輝度を実現。多機能型携帯情報端末向けに、高輝度と高反射率をバランスよく両立。 - 対角6.8cm(2.7型)「NL2432HC17-04B」
SR-NLT技術をベースに最適化をはかり、半透過型液晶ディスプレイモジュールとしては標準的な100cd/m2の輝度を維持しつつ、業界最高水準となる35%の高反射率を実現。屋外利用を前提とする携帯GPS端末向けに、反射モードでの視認性を優先。
近年、ユビキタス情報社会の進展に伴い、ポータブル情報機器の多様化・高度化が急速に進展しています。中でも、屋外での使用を前提とする機器は、太陽光下での視認性を高めるため、バックライトを光源とする「透過型液晶」と、周辺光を光源とする「反射型液晶」の双方の特長を併せ持つ「半透過型」と呼ばれる液晶ディスプレイモジュールを表示デバイスとして採用したものが主流となっています。しかし、半透過型液晶ディスプレイは、一つの画素の中に透過構造と反射構造とを有する必要があるため、透過モード時には透過型に比べて輝度が低く、反射モード時には反射型に比べて反射率が低くなってしまうというジレンマがありました。
このたびの新製品は、当社独自のSR‐NLT技術と適応設計技術とを組み合わせることで、透過モード時の輝度と反射モード時の反射率とを高次元で両立し、十分な視認性を保ちながら用途に応じて輝度と反射率の最適なバランスを取ることを可能にしています。
NEC液晶テクノロジーは、ポータブル情報機器用小型液晶モジュールの分野でも、高画質と高機能、使いやすさの向上といった付加価値の提案を行い、今後、より快適なユビキタス環境の実現に貢献していきます。
なお、当社はこのたびの新製品2機種を、10月18日~20日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「FPD International 2006」に出展します。
新製品の仕様は、別紙1、2をご参照ください。
NL2432HC22-41B の主な仕様 (別紙1)
NL2432HC17-04B の主な仕様 (別紙2)
以 上
プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。