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業界トップレベルの性能を実現した放送映像・医療分野向け
15型TFTカラー液晶モジュールの発売について

2005年1月26日
NEC液晶テクノロジー株式会社

15型TFTカラー液晶モジュール「NL10276BC30-17」
15型TFTカラー液晶モジュール「NL10276BC30-17」

NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:奥野和雄、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、色再現性・視野角・表示色数などの指標において業界トップレベルの性能を有する対角38cm(15型)アモルファスシリコンTFT(薄膜トランジスタ)カラー液晶モジュール「NL10276BC30-17」を製品化し、本日から販売活動を開始します。なお、本製品のサンプル価格は7万円で、2005年2月からの出荷開始を予定しています。

新製品は、当社独自技術のUA-SFT(Ultra Advanced - Super Fine TFT)技術を15型液晶モジュールに初めて適用したもので、主な特長は以下の通りです。

  1. 高輝度と広色度域の両立
    パネル透過率の大幅な向上(対A-SFT比180%、対SA-SFT比120%)をはじめとする高画質化を図ったUA-SFT技術の適用により、300cd/m2の高輝度と、NTSC比72%の広色度域との両立を実現。これにより、明るい場所でも、色彩豊かな画像を鮮やかに再現できます。
  2. 超広視野角
    UA-SFT技術の適用により、水平・垂直方向とも170度(コントラスト比10:1以上の範囲)の超広視野角を実現したことに加え、見る角度による色相や色調の変化も抑制しています。どこから見ても高画質であるため、設置場所や使用位置の自由度が高められます。また、複数のモニターを並べて使用するような用途にも適しています。
  3. 1677万色表示
    LVDS(注1)8ビット信号入力に対応し、このクラスでは最高レベルとなるRGB各色256階調、最大1677万色の同時表示が可能です。これにより、自然画やCG画像といった色彩の変化に富んだ画像も滑らかに再現します。

このたびの新製品は、産業用液晶モジュールとして業界トップレベルの性能を有しており、産業用途の中でも特に高画質を要求される放送や映像制作、医療といった分野での使用に耐えうる表示品質を提供します。

近年、設置スペースの削減や消費電力の低減のために、さまざまな産業用途において、CRTからLCDへの置き換えが進んでいますが、放送や映像制作、医療といった、表示装置に高度な表示性能が求められる分野では、高輝度、色再現性、視野角特性といった点で、CRTと同等以上の表示性能を実現することが置き換えのための必須条件とされてきました。 放送や映像制作の分野では、撮影や映像編集の過程において、複数のモニターに様々な映像を表示しながらの作業を行う場合や、屋外ロケといった用途において、中・小型で高画質かつ高輝度の表示装置が求められています。 また、医療の分野では、内視鏡用のモニターや眼底検査装置、超音波診断装置といったモダリティー(注2)への組み込み用表示装置として、中・小型の高画質表示装置が求められています。

当社ではこれらのニーズに応えるべく、2003年7月にUA-SFT技術適用モデルの第一弾として8.4型カラーTFT液晶モジュール「NL10276BC16-01」を製品化し、CRTからの置き換えの推進に貢献してまいりましたが、さらにこれらの分野から、15型クラスでも同等の表示性能を実現する液晶ディスプレイモジュールを求める声が高まってきました。このたびの新製品はこうした声に応え、製品化するものです。

NEC液晶テクノジーは今後、このたびの新製品を、高度な表示性能が求められる様々な産業分野へ幅広く展開していきます。また、今後も引き続き、さまざまな産業分野からのニーズに応え、それぞれの分野の様々な用途に最適な液晶モジュールの開発・製品化を進めていきます。

新製品の主な仕様は別紙をご参照ください。

以 上

(注1)Low Voltage Differential Signalingの略。映像信号方式の一つで、XGA以上の高解像度液晶モジュール用インターフェースとしては現在最も一般的な方式。入出力信号レベルの振幅を0.3Vに減らすことにより、高速の信号伝送を実現している。

(注2)医療分野における画像診断を行うための装置やシステム。他にCR(コンピューターX線画像診断装置)、CTスキャナ、MRI(磁気共鳴画像診断装置)などがあり、これらのモダリティによって得られる画像を用いた診断用途には、さらに大型・高精細の表示装置が求められている。

プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。