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Adobe®RGB色空間をサポートするLEDバックライト搭載21.3型UXGA液晶モジュールを開発

2004年05月25日
NEC液晶テクノロジー株式会社

「54cm(21.3型)UXGA液晶モジュール」
「54cm(21.3型)UXGA液晶モジュール」

NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:奥野 和雄、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、画像処理、写真、印刷業界など、モニタに高度な色表現能力が要求されるプロフェッショナル用途向けに、Adobe®RGB()色空間を表現可能な対角54cm(21.3型)アモルファスシリコンTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)液晶ディスプレイモジュールを開発しました。

このたび開発した液晶ディスプレイモジュールは、従来主流であった冷陰極管によるバックライトの限界を超え、広い色空間を作り出せるRGB三原色のLEDアレイを光源とした新開発のバックライトシステムと、当社独自の超広視野角技術(コントラスト視野角:上下/左右それぞれ170°)を核とし、パネル透過率を向上させたSuper Advanced-Super Fine TFT(SA-SFT)技術とにより実現したもので、主な特長は以下の通りです。

  1. RGB三原色の高輝度LEDを配列したLEDアレイを光源とすることにより、Adobe®RGBの超広色度域を表現可能な高輝度バックライトシステムを開発。撮影した時の本来の色合いや、紙や写真への印刷時にデザイナーや色校正者などの意図した色合いをディスプレイ上に表現可能。
  2. プロフェッショナル用途に適した大型(21.3型)、大表示容量(UXGA:1,600×1,200ピクセル)と、1677万色表示を実現。
  3. パネル透過率を向上させた超広視野角技術であるSA-SFT技術の採用により、方向によって同色でも明るさが違って見えるガンマ変化(γ変化)や、方向によって生ずる色の反転(色変化)を抑制。

近年、デジタル化が進展した写真、印刷業界では、高い色の表現力を持ったAdobe®RGBが標準の色空間の地位を得ています。Adobe®RGBに対応したデジタルスチルカメラ等の入力装置とプリンタ等の出力装置がこれらの業界のプロフェッショナル用途で普及する一方、パソコンに接続してデジタル画像データを表示する従来の液晶モニタ等の表示装置では、冷陰極管とカラーフィルタではR、G、Bそれぞれ高い純度が得られなかったため、その色空間を表示できていませんでした。そのため、デザイナーや色校正等の作業者はパソコン上の画像を試し刷りする等、意図した本来の色が再現できていることを確認するための試行錯誤を余儀なくされていました。このたび開発した液晶ディスプレイは、この課題を克服し、これらのプロフェッショナル用途における業務効率の向上に貢献するものです。

当社は、産業用液晶ディスプレイに事業の基盤をおき、顧客からのより厳しい要求に応えられるよう絶え間ない技術革新を重ねております。その成果として、過去1年間で、プロ用放送映像機器、医療機器等の分野に相次いで先端商品を提供してきました。このたびの印刷・写真業界のプロユースに耐えられるディスプレイの開発を機に更なる高画質化を追及し、新製品を提案していきます。

なお、NEC液晶テクノロジーでは、この液晶ディスプレイモジュールを、5月23日から28日まで、米国のワシントン州シアトル市で開催される「SID2004(Society for Information Display 2004)」の併設展示会に出展します。

開発品の主な仕様は別紙をご参照ください。

以 上

(注) Adobe®RGB
アドビシステムズ社(Adobe Systems Incorporated)製のアプリケーションソフトウェアAdobe® Photoshop®にて用いられている標準の色空間。商業印刷等で広く用いられている。

Adobe、Adobe Photoshopは、Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)の商標です。その他全てのブランド名および製品名は個々の所有者の登録商標または商標です。

プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。