携帯情報端末用反射型ＴＦＴカラー液晶ディスプレイモジュールの発売

2001年06月05日
日本電気株式会社

NEC（NECエレクトロンデバイス）はこのたび、PDA等の携帯情報端末のカラー化に最適なフロントライト、タッチパネル付き反射型の対角8.9cm（3.5型）アモルファスシリコンTFT（Thin Film Transistor；薄膜トランジスタ）カラー液晶ディスプレイ「NL2432DR22-02B」を開発し、本年9月からサンプル出荷を開始いたします。

新製品の主な特長は、以下の通りです。

1. RGB各6ビット（64階調）の入力信号による26万色同時表示可能なパネルにフロントライトとタッチパネルを組み合わせることで、応用製品の設計が容易かつ短時間で可能。
2. 反射効率を最大化する当社独自の反射板設計・光学設計により、パネル単体で業界最高レベルの40%以上の反射率と40：1のコントラスト比を実現、さらにフロントライトとタッチパネルを組み合わせた条件でも業界最高クラスの反射率17%、コントラスト比10:1を実現する明るく、白の美しい高画質。
3. 色調を最適に制御するガンマ回路と共通電極駆動回路（COM回路）を内蔵した独自の新設計低電力ドライバの採用により、反射型TFTカラー液晶では最小クラスの25mWの超低消費電力。
4. フロントライトとタッチパネル込みで業界最薄の4.5mmかつ最軽量の45gを実現。

新製品のサンプル価格は18,000円、量産規模は本年11月以降、月産1万台を予定しております。

バイル市場では、携帯情報端末の高度化や国内携帯電話の急速なカラー化、および第3世代携帯電話サービス開始にともない、超低消費電力でより高画質なカラーディスプレイが求められております。従来は、STNなどのパッシブマトリックス型の反射型液晶が多く採用されておりましたが、より美しい色の表示やスムーズな動画表示へのニーズの高まりから、鮮明で応答速度が速いTFT液晶が注目を集めております。NECではこうしたニーズに応えるべく、NEC秋田（社長： 洋、本社：秋田県秋田市）のTFT液晶量産ラインの一部を反射型TFTカラー液晶対応にするとともに、反射型PDA用9.6cm（3.8型）、反射型／半透過型携帯電話用5.1cm（2型）を既に製品化しており、その自然な色表現力に代表される高画質で好評をいただいております。

NECは、世界で一番美しいディスプレイを提供することを目指して、これまでの透過型TFTカラー液晶ディスプレイ開発で培ったTFT技術に新たな高効率の反射型カラー液晶技術を組み合わせることにより、反射型TFTカラー液晶事業にも新たに強力に取り組んでいく所存です。

なお今回の新製品は、6月5日－7日、米国サンノゼで開催されるSID(Society for Information Display)展示会に出展いたします。

新製品の主な仕様は別紙をご参照下さい。

以 上

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